2005年度 春季、埼玉・千葉・茨城地区大会日程 

 さあ、春のシーズンがまもなく開幕する。今シーズンは右のトーナメント表を見ればわかるように初戦で立教新座高校と対戦する。前評判では残念ながら戦況不利といわざるを得ない。しかし、昨年の春は初戦を突破後、強豪浦和学院に勝ち越し準決勝まで駒を進めることができた。今年だって当たってみなければわからないはず・・・。それに初戦はファーストヒットでアドバンテージを取った方が有利になるものである。なんとか、なんとか我がBEARSには頑張ってもらいたい。不安材料は確かにたくさんある。しかし、主将山門選手のキャプテンシーとRB小林選手の熱い走り、新スタートQBに任命された三瓶選手のクォーターバッキング、攻守兼任で常に試合をリードしてくれるだろう金子選手に期待したい。しかし、(また昔の話しになるが・・・。)右のトーナメント表の花咲徳栄ブロックだけを見ても、当時のベスト4常連が3校も揃っている。そう考えると見方によってはとてもおもしろいブロックであり大混戦が予想されるに違いない。一方、躍進著しい川越東高校。昨年の彼らも2年生主体のチームであり、今年の春に照準を絞っているに違いない。

合同練習 埼玉平成高校 

2005年3月26日(土) 江戸取第2グランド
合同練習及びスクリメージ
シーズン開幕まであとわずか。春休みに入った26日(土)に本校第2グランドで埼玉平成高校と合同練習及びスクリメージを行いましたので、その模様をお知らせします。古いOBの方は「埼玉平成?」と思うかもしれません。2002年の春より加盟したまだ新しいチームで、今年で3年目です。そう考えるとやはり創部間もないBEARS(当時はBEARSというニックネームが付く前ですが・・・。)を思い出します。埼玉平成も当時高校1年生だった主力選手が最高学年になりRB(#99)を中心にだいぶ力をつけてきました。他チームのことはさておき、立教新座高校と対戦する我がBEARSですが、スクリメージの結果は前半3本、後半2本のTD(だと思います。)一方、ディフェンスでは前半2本、後半2本のTDをとられる結果となりました。「おいおい、そんな新しいチームにそんなに点数とられて大丈夫か?」と思う方もいると思いますが、前述した通り3年目のシーズンを迎える埼玉平成高校はそれなりにまとまっており、前半のオフェンスではショットガンからランプレーを織り交ぜながらパスでTDを得る等多彩な攻撃を駆使して来ました。また後半はQBを変えてIフォーメーションかららTBを自在に走らせていました。総獲得ヤードではひょっとしたら埼玉平成高校の方がゲインしているかもしれません。というのも前半の最初の攻撃シリーズがパントであったのと後半に一度だけで、それ以外はすべてボールコントロールしてゴール前までゲインするなど、オフェンスはなかなかよく出来上がっていました。残念なのはゴール前でファンブル等が目立ち得点には至っていないというものです。ですから、BEARSディフェンスにとっては今回のスクリメージで多くの課題を得たのではないかと思います。練習終了後も岡室先生から反省点が選手に対して話されているようでした。しかし、オフェンスの方はディフェンスに比べると期待できる内容が揃っていると思います。昨年よりランオフェンスのキィーである小林選手の走りは健在であり今回もよく走っていました。まだ、開幕前なのでこのくらいにしておきます。次回は新しくなったグランドで浦和学院高校と練習試合の予定です。またお知らせします。
1回戦
2005年4月17日(日) 花咲徳栄高校G
11:20 KICK OFF  天気:(8分正式計時)

昨年に続き、2シーズン連続1回戦突破!

Team 1Q 2Q 3Q 4Q total
立教新座高校
今日の最高殊勲選手。
#12 高木慎太郎君。
キーとなるプレーで勝利をもぎ取った。
我がBEARSは昨年に続き2シーズン連続1回戦突破を果たした。春季大会をメインにシフトし直してからここのところ不調が続いていたBEARSであるが、昨年に続き2年連続1回戦を突破することができた。また、その相手は立教新座高校である。もう、両チームの現役にはそれほど「対立教戦」や「対江戸取戦」に対してそれほど強い思い入れはないのかもしれない。むしろ、この勝利を現役選手以上に喜んでいるのは私や当時のOBかもしれない。打倒立教を旗頭に創部後練習を繰り返し、何度も苦汁をなめさせられた強豪立教高校。(現在は立教新座高校)当時は勿論秋のシーズンがメイン。夏以降、ことあることに”打倒立教”、”打倒立教”と耳にタコができるほど当時の部員には言い続けた。今でも覚えているのは、88年と93年。前者は圧倒的な練習量で前年度春秋連覇した翌年のこと。春季1回戦で対戦。立教高校グランドでウォーミングアップの最中、いつまでたってもフィールドに現れない立教高校選手。実は、チャペルで全員が祈りをささげ集中していたとか。現れた立教の選手には本当に魂が乗り移ったように、KICKOFF前から雰囲気が違っていた。選手的には決して引けをとることはなかったBEARSであったが完敗した。一方、後者は峠を越したかに見えたBEARSが春をメインにシフトし始めてチャンスがやってきた第10回大会。地区決勝戦に駒を進めた時も順調に勝ち進んでいたため、決勝で当たる立教高校に楽観視していたところへ、各OBは立教に対する異常なまでの危機感を示した。予想は現実となり、決勝戦は立教のスカウティングに基づく強力ディフェンスの前にぎりぎりの勝利であった。勿論これだけではないが、とにかく立教高校は今でも私の中では地区のリーダーなのである。

4Qに入り、ちょっとバテたが
立派にRBとしての責任を果たした。
#21 小林英貴選手
さて、そんな昔話はこれくらいにして、今回のゲームなんと言ってもMVPは1年生#12(WR/DB)高木慎太郎君だ。実はこの選手、江戸取第2グランドで3月26日に行った、埼玉平成高校とのスクリメージでことごとくレシーバーを後ろにパスし、TDを奪われ悔し涙を出していた。でも、今回若さを前面に出して思い切りのいいプレーを期待をしていたが、その期待に充分こたえてくれた。オフェンスではチームをぐっと得点源に引き込むパスキャッチを、ディフェンスではBEARS得点後、立教高校がキックオフリターンで得た50ヤードライン付近からのオフェンスがシリーズを重ね、イヤな雰囲気が出てきたところに浮いたパスを確実にインターセプトし、モメンタムをぐっとBEARSに引き込んだ。両プレーとも本日の勝利を引き寄せる大切なポイントでのプレーだった。また、もう一人、今回のオフェンスでは一番期待していた#21(RB/DB)小林英貴選手。後半、度重なるボールキャリーからややスタミナを欠いたが、彼もオフェンスのリーダーとしての責任感をもって3Qに入れた得点の原動力となった。勿論、彼のゲインの要因はラインのしつこいブロッキングがあってこそということを忘れてはならない。

さあ、二回戦へ進出した。まだまだ、チームとしての課題は残っている。しかし、今年度から岡室先生が多忙になり、なかなか練習を見る事ができなかったという状況を考えれば3年生はよく頑張っている。3年生にとっては一日一日が引退までのカウントダウンとなる。勿論、学校は勉強しにいくところ。でも、あと少しだからこそすべてのものを犠牲にしても24時間フットボールのことを考えてもいい時期だと思う。今日の試合は最近少しずつ入部し始めた中等部生も見ていた。立教と対戦する時の心構えや、勝つことの重要性は少しでも伝わったのではないだろうか。毎回言っていることだが、クラブ活動は「点」ではない。同じグランドで苦楽を共にし現役の勝利を期待しているOBから、これからは入ってくるだろう新入部員に語り継ぐ力強い「線」が必要である。勝利はOBのもとに届き見ていた中学生はこうしなければいけないと自覚するはずだ。昨年、卒業しOBとしてグランドに応援に駆けつけてくれた武田君が書いた卒業文集の言葉が今のBEARSメンバーにしっかりと引き継がれていると確信した。いよいよ来週は花咲徳栄高校戦。3年生には一日でも長く現役を続けてほしい。がんばれ、江戸取BEARS!
2回戦
2005年4月24日(日) 花咲徳栄高校G
11:20 KICK OFF  天気:(8分正式計時)

BEARS、花咲徳栄高校に完敗。無念のシーズン終了。

Team 1Q 2Q 3Q 4Q total
花咲徳栄高校 10
前半で見せたディフェンスの集中力も、後半になるに
従って途絶えてきてしまった。やはり、一人一人の
勝利に対するどん欲なまでの執念がやや不足していた。
 2回戦は大型ラインを擁する花咲徳栄高校。前半は試合開始序盤から緊迫した攻防が繰り返された。パントの距離が伸びないことなども加わり、常ににエンドゾーンを背負ってのディフェンスではあったが、ゴール前でファンブルを誘うなどTDを許すことなく我慢の試合運びから突破口を見いだしてほしかったが、ここまでまったくといっていいほどオフェンスがゲインせず、前半終了間際に徳栄高校がFDを成功させ終了する。後半に入り相変わらずディフェンスの踏ん張りから拮抗したゲームが続いたが、オフェンスはいっこうに突破口を見いだすことができず、ついに3Qの終了間際にこらえきれずTDを許す。この時点で0−10。まだ逆転は十分に可能な時間帯であったが、4Qに入ってもオフェンスに覇気が見られずパントを繰り返し、さらに先週の対立教新座高校戦で膝を負傷した、エースTBの小林選手がまた負傷退場するアクシデントがあり、事実上この時点で勝負ありといったゲームとなってしまった。4Qは徳栄高校1FG・1TDと8分正式の時間帯のほとんどをオフェンスに費やし、BEARSに攻撃の時間を与えなかった。たぶん、1試合を通じてオフェンスのトータルヤードは40ヤード程度(正確なスタッツはないので、あくまでも印象です。)ではないだろうか。パスオフェンスはすべて完封されたかたちとなり完敗であった。
 
 一方、2回戦の他のカードはと目を向けると、昨年関東選手権に駒を進めた川越東高校が、久しぶりに出場を果たした聖望学園高校に破れるという波乱があり、同じく今シーズンが久しぶりの出場となった敬愛学園高校も強豪埼玉栄高校に善戦したが逆転FGを失敗し1点差で涙をのんだ。いずれにしても、混戦の埼玉・千葉・茨城地区であることは間違いなく、どこが勝っても不思議ではない状況の中、勝てるチャンスは十分にあっただけに残念であった。

 これで、残念ながら3年生の春のシーズンは終了し、いつものことではあるが受験体制へとシフトすることになった。3年生の引退は多分江戸取運動部の中でも一番早いのではないだろうか。そう考えるととても無念ではあるが、この気持ちを忘れることなく今度は受験という体制の中で目標を達成してもらいたい。今年度の3年生は特に突出したタレントがいるわけではなく、また少人数の中でよく頑張ったのではないだろうか。ただ、惜しむなくはあと少しできたはずという印象は否めない。後悔のない結果はあり得ないが、明らかに立教新座高校戦で見せた気持ちの張りが見られず、ずるずると大型ラインの前に屈してしまったかたちとなった。”でも・しか”は絶対にいってはならないが、もうすこし限られた練習時間の中でアメリカンフットボールという競技に全力を傾注する姿勢を見せるべきだったと思う。新旧交代をむかえる秋のシーズンは何と2年生が2名しかおらず、これから先のシーズン全体に不安がよぎるが、こうして毎年逆境を乗り越えてきたのがBEARSである。秋季大会での健闘を祈る。

春のシーズンを終えて
6月19日(日)関東地区大会決勝が等々力野球場で行われ、静岡県代表の三島高校が1996年、第22回大会で優勝して以来、実に9年ぶりの優勝を飾った。93年(第19回大会)の初優勝を(準優勝はBEARS)合わせると合計3回の優勝と、立派に強豪校としての仲間入りを果たしたと思う。特に、今年のRB#39「堀井 輝君」のランニングアタックは感動ものだった。個人的にはうちのRBにも、ああいう走り方をしてほしく以前から”ランテク”なる練習を取り入れていた。しかし、あの緩急をつけてスクリメージラインを抜ける瞬間にトップスピードに持って行くのは吉村選手(古いですね、明治大卒の選手です。)を彷彿させる走りだった。
さて、BEARSに話を戻す。ここでいいニュース。なんと新高校1年生の新入部員が例年になく大量に入部した。また、来春高校1年になる現中3もすでにスタイル練習しており、少なくとも来春のメンバーはある程度読めるようになってきたことだ。でも、大切なのは部員一人一人の心の置き所だろう。
昨日(18日)仕事の帰りに斉藤君(QBクラブ)が引っ越した我が家に来てくれた。そのとき、たまたまあった昔のVTRを見た。もう卒業して何年も経つのに(見たのは対日大鶴ヶ丘戦でした。)見ているだけで胸が苦しくなってくると冗談をいっていたが、まさにそれは偽らざる心境だと思う。『勝たねばならぬ。』という重苦しい雰囲気は当時の選手達にはずっとついてまわったテーマだったから。まあ、どんなスポーツであっても楽しいのはかじり始めであって、頂点を目指し始めるとそれは苦痛に変わるもの。「優勝」という一瞬の喜びのためにその数百倍の苦痛を糧としなければならないのであるが、・・・・。おっとっと、また精神論に走ってしまったようだ。

今年の新キャプテン、高2生「田名邊 孝太郎君」には、次のようなメッセージを送ってある。果たしてどうなるか、今は不安と期待を込めて見守ろうと思う。OBの皆さんもグランドに来て練習を見てあげてください。

古豪復活